これからグリーンスパンのパンドラの箱

これからグリーンスパンのパンドラの箱　記事No.9695

2022-04-05-Tue　 18:07:47

リーマンショックの前から亡霊に命を与えたのはグリーンスパンからだ。
その命が30年も続いたことからこの亡霊は実際に亡霊ではなく現実のものとなって認められている。
しかし亡霊は亡霊に変わりない。
亡霊が本物の人間と違うところは、うらみはらみを抱えて生きているということだ。

彼は MMTという理論をかぶって人間の形をしている。
借金なんてチャラにできるよ、簡単だよ、
という悪魔の囁きがグリーンスパンの耳に入って、この時期の政権だけ、特別な措置をしようと試みた。

しかし議長の座が変わったとしても、作れた負債を受け継ぐだけだから、次の議長も同じ囁きに乗る。
やがてそれは囁きだけでなく、ある程度論理的な背景でフォローされる、その理論が出来上がった。

金本位制がなくなったことをいいことに、小学生の子供が考える、
「パパ、ママ、うちは貧乏だから、お金が刷れたらいいのにね」
これを実現させたのだ。

エイトマンより強い正義感を持つ経済学者は、この理論武装を持って、輪転機を動かした。

しかし理論が、実態を支配することができるのは、物理学の世界だけである。

経済学こそバーチャルの世界だと考えなければならない。
そこでは1+1は、2にならない。

それを知っているのは金融マンだけで
それを知らないのはマーケットの経験のない経済学者だけである。

お金を刷っても回らないのであれば、意味がない。
これを正すのは経済学でも数学でもなく、政治学だけである。

その政治が死んでいるのだから、亡霊は生き続けられる。
そういえばゲゲゲの鬼太郎の歌にこんな歌詞があった。

「楽しいな楽しいな、お化けは死なない、試験もなんにもない」

この数十年で年金は削られ消費税が上がった。
同じ亡霊でも一方はアメリカに幸福を与え、無限列車を用意した。
一方日本は、円高を強いられ、技術は全て海外に奪い取られた。

それでも平和という無限列車にのっているので誰も気づかない。
無惨の手下が周りにたくさんいると言うのに。

漫画と SF だけがこの危機を警告していた。
ネット社会もバイオハザードも。

私たちは今、上級国民の作ったゲームの中にいるのだ。

斬れ、目を覚ませ、炭次郎