世界がもし二人だったら5 記事No.1793
2009-04-23-Thu 10:48:40前回まで
二人は顔を見合わせた後、深呼吸をして、女人像のそばにある、禁断の扉をゆっくりと押しました。
その扉は大きく、重く、また古く、簡単には動きそうにありませんでしたが、
二人の力は、それを動かすのに十分でした。
牛やマグロをとって、交換する二人の原始的な生活は、力も必要で、冒険心も必要で
そして汗も必要でした。
単純な生活は、好奇心を満足はさせませんでしたが、大きな昔、アダムやイブがいた
楽園にいるように、なんの苦もなく、なんのうらやみもなく、なんの憎しみもなく、
ただ、ない、ということが幸せを構成している、そんな生活でした。
それは戦争をおこし、命が犠牲になったり、競争の果てに新しいルールを勝手に
作ったり、また、小さな生活のなかでは、ひとのものを取ろうとする不倫や
お金だけで全てが支配されるような、
そんな満ち足りた世界が作った腐った環境とは、まったく別の次元のものでした。
そこには時間がなく、空間だけが存在し、およそ、空間が時間をつくるという
アインシュタインの小話からも、遠い、夢のような世界でした。
その扉は、今、そんな二人の好奇心という、この世界ではもっとも小さかった
ナノな心の一部によって開けられようとしているのです。
被支配者である・・・・・・・・・・ つづく


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