2015-01-19-Mon
02:24:30
この暴落特集は、株式市場中心に特集される予定であったが、今回のスイス中央銀行の一連の動きを
受けて、もう一度、つじつまを全分野に渡って考えなければならない時が来た。
フィナンスの教科書や、その他の投資、ビジネス書には、リスクの計算についてこのようなことが
書かれている。
最低維持運用資産期待値=投資金額*(1-危険度)
例えば、
1000万円の運用で、危険度が、0.1%なら、
最低維持運用資産期待値=1000万*(1-0.001)=1000万*0.999=999万円
と見ておくというものだ。
もっとも安全な定期預金なら、何があっても、この程度の運用は確保される。
だた、逆に、最大期待値も、1000*(1+0.001)で計算され、1001万になるのが、最大だ。
しかし、現実には、違う。
危険度が0.1%なら、期待値も、0.1%であるために、投資資金を100倍に回す。
これは、破綻したLTCMも同じだ。
計算上、危険でないから、投資額を大きくする。
以前、お話ししたが
"You risk more by not risking anything."リスクを避ければ避けるほどリスクは大きくなる。
例えば、年金。超安全に長期投資をして、結局、減額。
例えば、超分散投資、合計額が大きくなって、連鎖。
例えば、現物がいいから、金。
例えば、銀行を信じないから、タンス預金。
これらは、リスクから逃げているだけで、それは逃げ切れないことを分かっていない。
どんなに、苦労しても、持っている限り、それは、失われる。
問題は、リスクを0にすることではなくて、それとつき合うことにある。
今回は、みな、中央銀行を信じた。
なぜなら、スイス中央銀行が、2011年以来、限度なく、ユーロを買っていくとしたからだ。
それから、長い間、ユーロは、スイスフランに対して、支えられた。
それでみんな、ユーロを買って行ったのだ。
それが。
ユーロスイスフラン 月足

ストラテジストは、ユーロが介入限界値に近づいても、中央銀行が買い支えるとして、これを
FXニュースで流していた。
もちろん、プロのヘッジファンドも中央銀行を信じた。
しかし、今回の問題は現実にさらに考えさせられる。
ユーロスイスフラン 10分足

中央銀行が、いきなり、すべて信頼を打ち切ったところで、ユーロは急落した。
しかし、今回の急落があまりに急で大きかったために、非常に理不尽なことが起きている。
レバレッジを一杯にかけていて、もし、まともな、FX業者で運用していたら、すぐにロスカットとなり、
資産は、あっという間に半分になったであろう。
次に、レバレッジを小さく、資金の5%くらいしかかけていなかったら、証拠金不足になる
5%まで、つまり、資金は、95%減ってしまったであろう。
さらに、まともでない、レバレッジの高い外国FX業者なら、計り知れないマイナス部分で決済されて
いただろう。
この規模を例にして示すと、この規模だ。
ドル円で言えば
最初の5分で
120円から110円になり、
次の5分で100円になり、
さらに次の5分で95円なり、
最後の5分でそこから値を付けずに、10円下がった。
という具合だ、これは想像に絶する大きさで、円が、35円一気に動いたことと同様で
テロの衝撃をはるかに上回る。
問題は、たったひとつ。
流動性のある市場であったかどうか、だけだ。
流動性がない市場であれば、逃げれていない。
ロスカットにもなっていない。
そのために、外国のFX業者は倒産した。
これで、かつて、アメリカのFX最大手レフコが、いきなり倒産した事件を思い出した。
そこで、4000万円飛ばされたことを思い出した。
そして、親会社から、債権者が、お金を返してもらうのに、米国で裁判しないといけないこと
さらに、
信託保全もやっていなかったこと、
などが、発覚して、
あめりかの ぎょうしゃ なんか選んだ自分が馬鹿だったと、良い勉強をしたあの時のことだ。
そして、今回は、この事件は
現在の米国FX業者大手のFXCMにまで及んだ。
幸い、日本法人FXCMジャパンは、大丈夫らしいが。
ともかく、私は、外国FX業者を信じてはいない。
結局、なんでもあり、になるから。
さて、FXCMは米国株式市場で上場もしていて、株価も急落
「前四半期に過去最高の1兆4000億ドル(約163兆円)の個人取引を仲介した米FXCMは、スイス国立銀行(中央銀行)によるフランの上限の撤廃決定を受けた世界的な市場混乱で、顧客口座が同社から2億2500万ドルを借り入れている状態になったと説明。同社の自己資本規制の順守が脅かされていることを明らかにした。グローバル・ブローカーズNZは今回の決定の打撃で業務中断を余儀なくされていると発表した。」TOP企業だけに、取引が大きく、負債も大きい。
今回は、他銀行からの融資で破綻は免れたらしい。
さて、このように、至る所に、安全への落とし穴、リスク管理への落とし穴がある。
今回の動きで、中央銀行のことは、だれも信じなくなった。
怪しい、価格操作をやっていた、ファンド、銀行は、ばちを喰らったかどうかは分からないが、
「行いは、それでも、正しくしないとならない」 とこんな時にはさらに感じるものだ。
FXに大きな資金を入れられないのは、このように、通貨に、制限がないからでもあるが、
それより、市場自体が、怪しすぎる。
相対取引は、ハッキリ言って、なんでもし放題だし。
小さな金額で、やっていれば、問題もないかもしれないが、投資資金の10倍を持って行かれるのは
割に合わない。
例えば、
120万円で買ったものが、次の取り引きで85万になる。
レバレッジ一倍なら、4割失った、ですむ。
しかし、25倍なら、120万円で、3000万円買えているから
それが、2125万円になることになる。
875万円のマイナス。
120万円の資金で、875万円のマイナスになるということだ。
これら希にもみない、最大の動きとなったのは、もとをただせば、
つじつま だ。
買い支えるべきでない、価格操作をやっていた、中央銀行が、市場の動きに耐えきれず、
いきなり約束を反故にする。
主が中央銀行であればこそ、プロほど、信じていたのかも知れない。
さて、次がまだある。
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暴落特集「つじつま」